ビショップの環

ビショップの環とは大きな火山爆発のあったあとに、吹き上げられた無数の細かい塵が高層大気を浮遊して厚い層になっているときに、太陽のまわりに見られる赤かっ色の光環。1883年8月26日と27日に、スマトラとジャワの間のスンダ海峡にあるクラカトア島で火山の大爆発があったあと3年間、太陽のまわりに半径約20度の大きな光環が見られました。光環全体は赤かっ色で、外縁は紅色であったといいます。発見者のハワイ・ホノルルのビショップに由来します。これは、成層圏にまで舞い上がった火山灰が、落下速度が遅く上空に漂い、上層の気流、赤道東風に乗って地球を取り巻きました。その細かいチリのために太陽の光線が届析して、虹の現象のように、色が変わって見えるものと考えられています。クラカトア火山爆発ののち、上空を標うチリの層のために日射量が少なくなり、地球上各地の気温が低く、そのために凶冷が2、3年続きました。

気象と天候

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