乱気流

乱気流とは大気中の気流のみだれのことで、とくに航空機の航行に影響をおよぼす風速が急激に変化している流れ。悪気流とも言います。乱気流は高い山や建物など地表面の凹凸によって発生する力学的原因によるもので、強い日射で地表面が加熱されて局地的上昇気流を生ずる熱的原因によるものです。積乱雲や雷雲の中に生ずる激しい上昇気流と下降気流によるもの、前線面のじょう乱や寒冷前線前面の不安定成層中の乱気流など前線性のものなどがあります。これらの乱気流は、比較的下層や雲の中で見られるものです。この外にジェット気流付近、特にその北側に高度7000メートル以上の高層の雲のないところや富士山のように高い山の風下側に晴天乱気流と言われる悪気流が現われることがあります。晴天乱気流は、高高度を航行するジェット機に大きな障害を与えます。昭和41年3月BOAC機が富士山で遭難した原因も、この乱気流とされています。

気象と天候

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