春一番・お花見前線

春一番とは毎年冬の終わり頃、初めて吹く南の強風のことです。冬の終わり頃になると、日本海で低気圧が発達しながら通過する時に、この低気圧に向かって大平洋上の湿った空気を運んで南の強風が吹き込みます。気温は急上昇し、出岳部は暴風雪になったり、高温のため融雪洪水、雪崩などの災害を起こし、日本海ではフェーン現象のため大火事を起こしたりします。春のはしりり現象です。
お花見前線は別名サクラ前線と言い、サクラの咲きはじめる時期を調べてみると、3月下旬の九州、四国南部から、5月中旬の北海道に至るまで、開花の時期が気湿の上昇と同様に、だいたい東西方向について同じ頃で、それが順次北上していることがわかります。このサクラの開花日の等値線をお花見前線と言い、普通10日間ごとに引きます。ただし、高い山に行くにつれて聞花は遅れ、だいたい100メートル昇るにつれて一両日遅れるのが普通です。サクラの開花は、昔からよく記録されているので、季節の進み具合、気候の変動を調べるための一つの指標となっています。

気象と天候

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